広がる省エネ意識と協力の輪[Case270]

医療法人嘉誠会 介護老人保健施設 ヴァンサンク

大阪府大阪市

医療・福祉関連

近畿

従業員51~100名

スタッフの連携

スマートクロック

スマートメーターエリア

四季共通の取り組み

機器稼働の見直し

照明関連

省エネの達人『企業編』

空調管理

電力コンサルティング

大阪市東住吉区にある介護老人保健施設ヴァンサンクは約100名の入居者が生活する介護施設。1日定員65名のデイケアも併設し、利用者とスタッフのふれあいを大切に、毎日を笑顔で過せる空間づくりを目指す。利用者の声を採り入れた、寿司バイキングやたこ焼きパーティーなどのイベントも人気だ。2013年5月にBEMSを利用して「SMARTMETER ERIA」(以下、ERIA)とSMART CLOCKを導入した。同施設が取り組む省エネ活動について事務長の澤田安誠氏に伺った。

  • エネルギー管理システム導入促進事業費補助金のこと。2013年10月で受付終了。

見える化がもたらした省エネ成功のポイント

電力ピーク対策で一致団結!省エネ意識が向上

同施設では、光が差し込む日中は天井の照明を間引きし、昼間に十分な明るさが保たれている場所は消灯している。こうした取り組みは職員から生まれた省エネアイデアだ。さらに電力ピーク対策も行っている。1日のなかでもっとも電力を使うのは13時過ぎ。気温が高く、厨房の食洗機と空調のフル稼働でピークを迎えていた。そのタイミングでコピー機やプリンター、製氷機の電源をオフにしていく。また、電力ピークを情報共有し、こまめな省エネに励んだことで一人ひとりの省エネ意識が高まった。

  • 入居者の生活が第一優先
  • 自動制御で負荷を分散
  • 省エネへの協力に感謝
  • 備品の使用量も見える化

導入効果

導入時期 2013年5月(取材時期 2014年5月)
契約電力 237kW(2012年)⇒197kW(2013年)
16.8% DOWN!
使用電力量 81万4,040kWh(2012年6月~2013年5月)
⇒73万929kWh(2013年6月~2014年5月)
10.2% DOWN!

入居者の生活が第一優先

「省エネへの意識づけと、空調の自動制御のダブルサポートがERIAおよびSMART CLOCK導入の決め手です」と話すのは、介護老人保健施設ヴァンサンク事務長の澤田安誠氏。同施設ではERIA導入の5年ほど前から、省エネに取り組んできたものの、入居者の生活を第一優先に、我慢を強いるようなことはできないと考えていた。「なかなか結果もついてきませんでした。そんなときに、医療機関の関係者が集まる外部の勉強会で、電気の見える化についての話を聞きました。BEMSを利用できることも導入を後押ししてくれました」と澤田氏。見える化により、省エネ活動を進めていくうえで必要なスタッフの協力体制を育んでいくとともに、管理の難しい空調稼働には自動制御を活用することで、確実な電気使用量の削減につながると考えた。

自動制御で負荷を分散

電力ピークは13時前後と決まっていた。理由は厨房の食洗器や乾燥機、あわせておやつの準備で使用するオーブンの稼働が重なること。「厨房だけでなく、利用者の入浴で使用するドライヤーも一因となっていました」と澤田氏。しかし、原因がわかっても利用者の生活リズムを考えるとどちらも時間をずらすことはできない。そこでピーク時には、事務所の照明やコピー機、プリンターの電源を落とす。また厨房でも可能な範囲で食洗器と乾燥機の時間をずらしてピークを分散させた。
食堂やデイルームなど共有部分の空調には自動制御も取り入れた。ピーク時には4フロアの空調を5分間隔で順番に止めていく。こうすることで一部の場所に負荷がかかることなくピークを抑えることができる。

省エネへの協力に感謝

定期的な運営会議では、日本テクノ担当者による省エネ勉強会を開催。その結果、スタッフからさまざまな省エネアイデアが出てくるようになった。たとえば、デイルームではリハビリの時間以外はトレッドミルなどの運動器具の電源を落とす。入居者の個室では、ベッドのリクライニングを固定して使用している場合にはコンセントを抜く。さらに各フロアで、昼間は廊下の照明を半分ほど消し、照明スイッチには昼間消す場所に「節電」と書いたシールを貼っている。
一方で、澤田氏はこんな気づきもあるという。「各現場でさまざまな協力をしてくれますが、たとえば消灯をがんばりすぎて多少暗いと感じる場所もあります。そんなときには、他のフロアの状況を伝えて、適切な明るさをアドバイスしています」。スタッフへの協力に感謝しつつも、施設全体のバランスを考えることが担当者としての自身の役割だと話す。

備品の使用量も見える化

電気の「見える化」導入から1年が経ち、電気だけでなくガスの使い方にも工夫が表れ、これまで60度設定だったガス給湯機を夏場は48℃設定にして、必要なときだけ60℃に上げて使用するようになった。昨年5月からは施設長の助言により職員トイレでの「ペーパータオル1枚運動」も始まり、ポスターを貼って紙の使用量削減を呼び掛けている。さらに同施設では消耗品の見える化にも取り組んでいる。各フロアで洗剤やシャンプー、備品などの購入金額をグラフにして、使いすぎてしまった月にはその理由も明確にする。「使用制限をかけているわけではありませんが、他フロアの使用量を知ることで、自然と節約の意識が芽生えます」。
最後に澤田氏は「見える化したことで、取り組みの方法がわかり、工夫することが楽しくなってきました。これまで一部でがんばってきた活動が広がりをみせたことで、結果にもつながっています。今後は前年の数値を超えないことを目標に、一方で省エネをするうえでは、利用者から「暑い」「寒い」などの声が出ないように進めていきたい」と展望を話してくれた。

省エネの達人『企業編』でも放映されました!

テレビ番組 省エネの達人『企業編』で取り上げられました。
クリックで動画再生します。(4分00秒)

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事務長 澤田安誠氏

企業概要

事業内容 介護老人保健施設
従業員数 88 名
所在地 大阪府大阪市
URL http://kaseikai.or.jp/kaseikai/facility03

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  • 電気になじみのない方でも直感的にわかるよう、ニコちゃんの表情で使用状況をお知らせします。スマートクロックのコントロールパネルとして、電力使用の目標値の設定などさまざまな操作を行えます。

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