見える化がもたらした省エネの成功ポイント
無理のない範囲で続けられることを各部で考えてもらう
サービス導入にあたり、省エネの取り組みを先導することになった用度施設課課長の塚越秀樹氏は「こちらから無理な対策を押し付けても省エネは進まない」と考え、長続きできるような取り組みを各自が持ち場に応じて考え、実行してもらった。取り組みは導入から1年が経過しても続いている。取り組みの結果は毎月の会議で共有し、効果を実感してもらうことも重要とのことだ。
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各部門で無理のない対策を集約
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ピーク時に院内放送で省エネを呼び掛け
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毎月の会議で取り組み結果を共有
導入効果
導入時期 | 2023年1月(取材時期 2024年3月) |
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契約電力 | 394kW(2022年)⇒ 327kW(2024年) 17.0%DOWN! |
使用電力量 | 1,384,079kWh(2022年3月~2023年2月) ⇒1,260,360kWh(2023年3月~2024年2月) 8.9%DOWN! |
自主的な省エネ活動を促す仕組みをつくる
湘南病院は3病棟で13科・287病床を展開する総合病院。335名の職員が働くなか、2023年1月に電気の「見える化」を導入した。サービス導入準備段階から導入後の省エネ活動まで取り組む用度施設課課長の塚越秀樹氏は「無理のない範囲で続けられることを各部で考えてもらい、その対策を提出いただきました。自分たちでやれると思ったことだからこそ、継続して取り組めています」。たとえば職員は着衣の工夫で空調稼働を減らすといった取り組みを行うことで、導入ひと月めは前年比で使用電力量が約15%も下がった。
情報を共有することで効果を実感
同院では夏・冬の空調稼働にともない電力ピークが生じる。試行錯誤の末、電話音声通報値を325kWに設定。電話がかかってくると、事務スタッフが「電力の使用量が増えています。節電にご協力をお願いいたします」と院内放送を行う。放送を受け、事務室や看護ステーションなどで空調稼働が調整される。「放送で節電を呼び掛けることに否定的な意見もありますが、環境問題などが話題になる昨今では、むしろ患者さんの方が電気の使い方を意識されていることが多いと感じます」。
デマンド制の周知が今後の課題
塚越氏は省エネで下がった使用電力量と電気料金を毎月の会議で全部門と共有しており、取り組みの効果を実感してもらっている。
「現在当院は日本テクノの市場連動型料金メニューで電力供給を受けています。市場は変動するものであり、そのリスクを把握したうえで本メニューを選んでいますが、今のところ光熱費の低減を実現しており、省エネと合わせた低減効果を全部門に周知しています」。
塚越氏は今後、デマンド制の周知徹底を考えている。「30分のうち5分ほど我慢すればピークを抑えられます。賢い電気の使い方をさらに定着させたいです」
Comment
病院は患者さんの治療の場であり、過度な省エネはなじみません。しかし地球環境の将来を考えればムダな電力を使わないこともまた重要です。各部門が工夫した結果、約1年で使用電力量が9%近く減ったという結果は驚きでした」(松藤氏)。「これからも中心となって省エネに取り組んでいきます」(塚越氏)
企業概要
事業内容 | 医療業 |
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従業員数 | 335名(2023年12月現在) |
所在地 | 神奈川県横須賀市 |
URL | https://www.shonanhp.or.jp/ |
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