入居者へのサービス向上と省エネを両立[Case273]

社会福祉法人くだまつ平成会 特別養護老人ホームほしのさと

山口県下松市

医療・福祉関連

中国

従業員51~100名

スタッフの連携

スマートクロック

スマートメーターエリア

四季共通の取り組み

機器稼働の見直し

照明関連

省エネの達人『企業編』

空調管理

設備改善

電力コンサルティング

山口県下松市にある、特別養護老人ホームほしのさとは、居室数51部屋に、ショートステイ・デイサービスを完備。居室は3タイプあり、「ユニット型特養個室」・「従来型特養個室」・「従来型特養4人部屋」に分かれている。2006年に増築した新館は、木のぬくもりを生かした独創的かつ開放的なつくりが入居者にも好評だ。入居者の生活環境を最優先に考えられた省エネ活動について話を伺った。

見える化がもたらした省エネ成功のポイント

設備改善と照明運用ルール設定で対応

同施設では以前、おしぼりの保温機の電源を24時間入れっぱなしにしていた。そこで必要な時だけ電源を入れると瞬時に温まる機械に交換。使用電力量が大幅に低減した。また、スタッフのおしぼりづくりの作業をなくしたことで入居者と過ごす時間も増えた。さらに事務所の照明のスイッチには夜間のみ点灯させる照明と来客時のみ使用する照明が分かるようにマークをつけ、オン・オフのルールを徹底することで省エネにつなげた。

  • 省エネ活動のきっかけ
  • 室内環境の適切なコントロール
  • 採光状況を把握して適切な点灯・消灯
  • 快適な空間が何よりのサービス

導入効果

導入時期 2013年9月(取材時期 2014年5月)
契約電力 97kW(2013年)⇒89kW(2014年)
8.2% DOWN!
使用電力量 321,276kWh(2012年10月~2013年6月)
⇒ 295,991Wh(2013年10月~2014年6月)
7.8% DOWN!

省エネ活動のきっかけ

「入居定員が決まっていますので、施設の運営費は一定です。収入が増やせない分、経費を削減しようと考えたのが省エネ活動を始めたきっかけです」。そう話すのは、総務課 課長 増田 剛一郎氏。日本テクノから、電気料金のしくみや契約電力を決めるデマンド制について話を聞き、工夫次第で入居者に迷惑をかけずに経費削減を行えるイメージが沸き、2013年9月にSMARTMETER ERIA(以下、ERIA)とSMART CLOCKを導入した。
最初は、日本テクノが開催した勉強会やアドバイスをもとに、基本的なところから忠実に取り組んだ。「まず、手軽に始められるものから優先して試し、可能なものから全体に周知していこうと考えました。最初は"警報が鳴ったら行動"という流れで行っていたのですが、施設内の電気のムダにも気づきはじめ、より能動的な取り組みへと変化していきました」。

室内環境の適切なコントロール

これまで居室の換気扇は24時間365日稼働したままになっていたが、日本テクノから換気扇の入り切りや窓の開閉による換気は職員が定期的に行うことで、おむつの交換時などを除き、基本的には使用をやめた。
居室の空調は事務所で一括管理を行っている。入居者がホールに集まっているときや、外出している時間帯にもかかわらず、空調がついたままになっているときは、事務所のスタッフが止めている。また、温湿度計をすべての居室のほか、廊下などに設置することでその数値が明確な指針となり、客観性のある省エネ活動につながっている。

採光状況を把握して適切な点灯・消灯

増田氏も通常業務に省エネ活動を取り入れ、施設内の巡回中は電気がムダに使われていないか確認するようになった。巡回を続けていくと、同じ場所でも時間帯によって採光状況が違うことがわかった。太陽の動きに応じた採光状況を確認し、照明のこまめな点灯・消灯を意識することで、適切な明るさを保った。
ほかにも、照明スイッチには省エネのタイミングがわかりやすいようシールを貼り、「☆」マークは夜間のみ使用する照明で昼間は消灯。「△」マークは、来客用スペースの照明で使うとき以外は消灯する。廊下などの24時間点灯する場所は優先してLED照明へ入れ替え、これまでにおよそ2割にあたる20灯を導入した。

快適な空間が何よりのサービス

施設内でできる省エネ活動について考えをめぐらせていくと、毎日提供する「おしぼり」が目にとまった。これまで食事などで使う布製のおしぼりをリースで導入していた。それにはおしぼりを1枚ずつ巻いて、保温庫に入れていく作業がともなっていた。「おしぼりを提供する回数は、3度の食事とおやつの時間などで1日およそ4回。おしぼりのリース代と保温庫5台分の電気代がかかっており、かなりの労力と費用が負担となっていました」と増田氏はいう。それに代わり、昨年からはペーパー式の自動おしぼり機を採用。おしぼりを巻く手間がなくなり入居者との時間が増えたほか、保温にかかっていた電気代も低減でき、さらにランニングコストを含めて、これまでの1/3程度の費用で済むようになった。
「現場の職員と入居者の方から見える景色はまったく違います。施設を巡回して入居者の様子をくまなく確認し、運営面や設備を改善していくことで、快適な環境づくりを心がけています」。

省エネの達人『企業編』でも放映されました!

テレビ番組 省エネの達人『企業編』で取り上げられました。
クリックで動画再生します。(4分00秒)

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増田剛一郎氏

企業概要

事業内容 特別養護老人ホーム
従業員数 94 名
所在地 山口県下松市
URL http://www.hoshinosato.jp/

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導入商品・サービス

  • LEDベゼルと音声で省エネ行動のタイミングをお知らせします。オフィスや学校、工場、店舗などさまざまな場面で活用されています。

    運用改善

  • 電気になじみのない方でも直感的にわかるよう、ニコちゃんの表情で使用状況をお知らせします。スマートクロックのコントロールパネルとして、電力使用の目標値の設定などさまざまな操作を行えます。

    運用改善

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