真摯な取り組みから全スタッフの意識改革へ[Case303]

株式会社ショーメゾン ソレイユ暖暖

長野県上田市

医療・福祉関連

中部

従業員1~20名

スタッフの連携

スマートクロック

スマートメーターエリア

冬の取り組み

機器稼働の見直し

照明関連

省エネの達人『企業編』

空調管理

電力コンサルティング

長野県上田市にあるデイサービスセンターを併設した住宅型有料老人ホーム「ソレイユ暖暖」。信州の鎌倉と呼ばれる歴史と自然あふれる塩田平に2011年4月に設立された。24時間、介護士と看護師が利用者に寄り添い、隣接する病院と医療提携を結ぶことでさらなる安心を提供している。また、屋根と庭に太陽光発電が設置され、売電も行っている。エネルギーに関してさまざまな取り組みを行ってきた主任の中山真一氏に省エネ活動について伺った。

見える化がもたらした省エネ成功のポイント

時間帯ごとに空調稼働のオン・オフをルール化

空調の室外機には車のフロントガラスに置く遮熱シートを被せることで夏場の温度上昇を防ぎ、空調への負荷を減らした。また、冬の寒い朝方など、空調と厨房機器を同じタイミングで稼働して電力ピークを迎えていたが、空調をオン・オフする時間をルール化することで稼働を分散し、ピークを抑制した。

  • 契約電力上昇が省エネのきっかけ
  • デマンド対策は冬の朝
  • 空調管理を支える力
  • 省エネ意識の浸透

導入効果

導入時期 2013年7月(取材時期 2015年3月)
契約電力 65kW(2013年)⇒44kW(2014年)
32.3% DOWN!
使用電力量 13万7,521kWh(2013年1月~2013年12月)
⇒12万8,941kWh(2014年1月~2015年12月)
6.2% DOWN!

契約電力上昇が省エネのきっかけ

「2013年3月に最大デマンドが65kWになったことがきっかけです」と中山氏が話し始める。「電気料金も上がっていく中で、これはまずい。何か対策を打たなくては」と焦る気持ちはあるが、「どうすれば良いのか、よくわからない」日々が続いた。電気料金の仕組みやデマンドのことも理解していた中山氏のもとへ日本テクノ担当者が飛び込みで訪問。話を聞きながら、中山氏は「保安点検も行ってもらうと、プラスになりそう」との判断から2013年7月にSMARTMETER ERIA(以下、ERIA)とSMART CLOCKの導入を決めた。

デマンド対策は冬の朝

「寒いから空調は点けたまま」が基本となっていた冬。これが一番の原因であることは分かっていた。空調管理が最大のポイントになると、空調の運転ルールを決めた。夕食終了後に共有部分の食堂と廊下の空調をすべて切る。朝4時からデイルームを低めの設定温度で入れ、4時30分から食堂、5時から廊下と、一斉に入れていた空調を順番に入れていくよう変更し、点けっぱなしも見直した。これらを深夜勤務者5名の業務として徹底するために、5名には電気料金の仕組みやデマンド制について理解してもらった。また、設定温度に頼るのではなく、実際の温度と湿度を重視する運用に変えていった。それでもアラームが鳴るときは、事務所の空調を切り、それでも鳴り止まないときは廊下から消していくことを決め、確実な運用ができるようになった。

空調管理を支える力

この空調の運用をスムーズに進められた背景には、厨房にある消毒用食器乾燥機と食器洗浄器の運転ルールを決めたことが大きい。乾燥機は食事との兼ね合いもあるので、6時から運転し、洗浄器は7時からの運転と決めた。これにより稼働が重なる時間帯が少なくなり、大きなデマンド対策になった。65kWの契約電力は44kWになり、32.3%も低減できた。2015年3月にはさらに2kWの低減も進み42kWとなる。ルールを決める前に中山氏は室外機への対応も実施していた。車用の遮熱シート30枚を格安で購入。すべての空調室外機にこのシートをかぶせた。

省エネ意識の浸透

空調の運転ルールや深夜勤務対応者の動き、温湿度計、そしてERIAやSMART CLOCKなどの省エネ活動につながるものが目に付くようになると、他のスタッフにも省エネ意識が芽生え始めた。事務所の蛍光灯は半分でも昼間は充分な明るさがあるので、半分しか点けない。さらに空調の運転ルールに沿って稼働すれば床暖房を入れなくても問題がなく、特に寒い日でも利用者に1枚羽織ってもらうだけで十分な快適性を維持できることがわかってきた。デイサービスが終わったら電気を消す、お風呂が終わったら電気を消すなどの不要な電気を消す動作が全スタッフに浸透。利用者の8割が認知症であるため、深夜も3時間おきに居室のチェックを行うが、室内の電気使用については、一切関与しない。あくまでもその方の部屋であるとの認識が徹底されている。「共用部分のみでの対応でここまで下がるとは思っていなかった」と中山氏は驚きながらも、「これまでなった省エネの意識が全スタッフに浸透したので、これを維持していきます」と笑顔で締めくくった。

省エネの達人『企業編』でも放映されました!

テレビ番組 省エネの達人『企業編』で取り上げられました。
クリックで動画再生します。(4分00秒)

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中山真一氏

企業概要

事業内容 住宅型有料老人ホーム・デイサービス
従業員数 20 名
所在地 長野県上田市
URL http://www.shomezon.jp/dandan/

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