子どもとともに環境問題に向き合う[Case342]

社会福祉法人 烏山保育園

栃木県那須烏山市

医療・福祉関連

関東

従業員21~50名

スタッフの連携

スマートメーターエリア

四季共通の取り組み

機器稼働の見直し

空調管理

電力コンサルティング

大正15年、隣接する慈願寺の本堂を開放して始まった烏山保育園。浄土真宗の教えをもとに「一人ひとりのいのちと個性を大切にした保育」、「ともに生きともに育ちあう保育」を実践している。できてもできなくてもあなたが大事。子どもに優劣をつけず、互いを認め合うことで個人を尊重した保育を行う。子どもは体調を崩しやすく、環境整備には細心の注意が必要だ。あまり厳しい省エネを行うことができないなか、電気使用量低減に成功した取り組みについて話を伺った。

見える化がもたらした省エネの成功ポイント

電気の時間割を活用した省エネ術

園内にある7つの教室では、掃除の際にほかのクラスと掃除機の使用が重なって一気に電力ピークを迎えていた。そこで空調や掃除機などの稼働時間を決め、電気の使用スケジュールを作成。全クラスに掲示して各クラスがなにをしているか情報共有を徹底することで、電気の使用を分散化できた。

  • 園舎を維持した省エネ活動
  • 電気使用の流れを徹底管理
  • デマンドとの付き合い方
  • 目標は園の方針を維持すること

導入効果

導入時期 2014年8月(取材時期 2015年11月)
契約電力 47kW(2014年)⇒ 31kW(2015年)
34.0%DOWN!
使用電力量 60,270kWh(2013年9月~2014年8月)
⇒ 49,906kWh(2014年9月~2015年8月)
17.1%DOWN!

園舎を維持した省エネ活動

「日本テクノの提案は理解できましたが、コスト面がネックとなり、契約まで時間がかかりました」そう話し始めたのは、事務長の佩川(はいかわ)和義氏。SMARTMETER ERIA導入の転機は東日本大震災だった。那須烏山市も大きな被害を受け、電気とどう向き合っていくべきか考える機会になったという。築50年以上の園舎。省エネは行いたいが、新しい設備を導入するには、施設を建て直さなければならない。「そこで、日本テクノから人の知恵を使った運用改善の提案をいただきました」。夏は暑く、冬は底冷えが襲う省エネには不向きな盆地エリア。使用電力量低減に向け知恵を振り絞った。

築50年以上の園舎を維持しながら省エネに取り組む同施設

電気使用の流れを徹底管理

「決められた通りのスケジュールをこなすことが優先で、ほかのクラスの状況に目を配っていませんでした」。おやつ後の清掃時間には、各クラス一斉に掃除機をかけ、頻繁にブレーカーが落ちていた。震災をきっかけに、掃除機からほうきの使用に替えるなど、職員が省エネに対して興味をもち始めた。こうした経験をもとに、電気使用の平準化を目的としたスケジュール表の作成にとりかかった。園内には、7つの保育室、お遊戯室、給食室、事務室がある。空調の稼働は数室に留め、その間ほかは扇風機やシーリングファンで代用する。クラスごとに空調の使用時間をずらすことで、デマンド値の低減に成功した。

省エネのために掃除機を使わずほうきを代用

デマンドとの付き合い方

佩川氏は、デマンド値が確定する30分間隔を意識して、電気を使用する。確定数分前に警報が鳴った場合は、何とかしのぐことができるだろうと放置したことがあった。予想に反して、デマンド値は寸前で増加。この出来事から、警報時は一層注意を払うようになる。給食を2階のクラスへ運ぶ際は、専用エレベーターを2回使用しているが、消費電力が高いため、前半と後半の30分に分けて1回ずつ使用するようルール化した。「私たちは、それぞれ勤務時間や出勤日が異なるため、朝礼もなければ、頻繁に会議を行うこともできません。だからこそマニュアルやスケジュール表が役立っています」。

給食を運ぶ際は専用エレベーターの使用方法を工夫する

目標は園の方針を維持すること

職員から選抜されたエコリーダー3名を中心に、環境問題への取り組みが提案される。そのなかの1つが廃材のリユース活動だ。プリンのカップは工作に、牛乳パックは縄跳び入れに再利用。利便性、合理性が追求される現代に育った子どもは、学力や体力だけではなく、コミュニケーション力の低下も問題視されている。そうした環境下でも、昔ながらの保育が子どもの主体性を育んでいる。同園の方針は"一人ひとりのいのちと個性を大切にする"こと。「時が移ろうなかでも、変わらない歩みを続けていく。世の中の動きや環境問題に向き合い、いのちの大切さを考えていきたいです」と話してくれた。

環境問題への取り組み方を話し合うエコリーダー

省エネの達人『企業編』でも放映されました!

テレビ番組 省エネの達人『企業編』で取り上げられました。
クリックで動画再生します。(4分00秒)

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事務長 佩川(はいかわ)和義氏

企業概要

事業内容 社会福祉、保育事業
従業員数 31名
所在地 栃木県那須烏山市
URL http://www.karaho.net

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導入商品・サービス

  • 電気になじみのない方でも直感的にわかるよう、ニコちゃんの表情で使用状況をお知らせします。スマートクロックのコントロールパネルとして、電力使用の目標値の設定などさまざまな操作を行えます。

    運用改善

宇都宮営業所

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栃木県宇都宮市大通り2-4-3 フージャース宇都宮ビル8階

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