お菓子づくりと省エネ両立のカギは、電力負荷の高い3つの機器の使い方[Case360]

株式会社セイボリ・ジャポン 吉川工場

埼玉県吉川市小松川707-1

食品製造業

関東

従業員1~20名

機器稼働の見直し

スマートクロック

スマートメーターエリア

照明関連

省エネの達人『企業編』

空調管理

電力コンサルティング

埼玉県吉川市に工場をかまえる株式会社セイボリ・ジャポンは、冷凍食品の製造販売を手掛ける食品加工メーカー。社名のセイボリは「savoury(味のよい、風味のよい)」に由来。チーズケーキや、ショコラ、パイなどの洋菓子を中心に、安全・安心の食材にこだわったワンランク上の商品を提供する。電気の「見える化」をきっかけにはじまった省エネ活動の様子を取締役製造部長の波田野政之氏に伺った。

見える化がもたらした省エネの成功ポイント

機械稼働のスケジューリングに着目

工場内は作業工程によって部屋が分かれており、消費電力の高い機械の稼働が重なると、電力ピークを迎えていた。大量に電気を消費する機械の稼働ができるだけ重ならないように作業工程を調整。午前・午後の作業を入れ替えるなどして、電気の使用状況が偏らないよう工夫した。スタッフ同士が協力しながら省エネ活動を進めている。

  • デマンドの仕組みを知って
  • 3つの要注意機器
  • 行動変化の表れ
  • 省エネの成果を強く実感

導入効果

導入時期 2014年12月(取材時期 2016年5月)
契約電力 112kW(2014年)⇒ 99kW(2015年)
11.6%DOWN!
使用電力量 252,324kWh(2014年1月~2014年10月)
⇒209,533kWh(2015年1月~2015年10月)
16.95%DOWN!

デマンドの仕組みを知って

株式会社セイボリ・ジャポンがSMARTMETER ERIA(以下、ERIA)と、SMART CLOCKを導入したのは、2014年12月。日本テクノの飛び込み営業がきっかけだった。「以前から電気代に基本料金があることは知っていました」と話すのは、波田野政之氏。ただし、基本料金が30分単位で決まり、使用量が多いときも少ないときも、最も高い値がその後1年間の基準になるというデマンドの仕組みについては知らなかったという。

工場は食品を取り扱うため、衛生管理がしやすいよう外部につながる窓はついていない。オーブンのある焼成室や、パイ生地加工室、調理室、包装室など、作業ごとに部屋が区切られ、それぞれに空調を設置して温度管理を行っている。そこでERIAは事務所へ、SMART CLOCK は工場の目立つ場所に設置。導入後には、スタッフを集めた省エネの勉強会も実施してデマンドの仕組みを伝えた。

SMART CLOCKが設置された工場

3つの要注意機器

工場内には、大型オーブン、急速凍結機、包装機器という3つの電力負荷の高い設備がある。このほかにも24時間稼働の冷凍庫や菓子の製造ライン、電動スライサーなどが稼働しているが、省エネを行ううえで注意が必要な機器はこの3つに絞ることができる。

ERIAの導入により電気の使用状況を把握していくと、デマンドピークは夏場。作業が始まる朝9時過ぎと、12時からの昼の時間帯だ。そこで波田野氏は、ピークの警報が鳴った際に一時的に空調を止める場所をルール化。工場内ではSMART CLOCKの色の変化に合わせて、比較的温度調整がしやすいパイ生地加工室と、商品の箱詰室の空調を止める。また、作業に集中してピークに気が付かないときなどは、ERIAのある事務所から、トランシーバーで工場内に連絡が入る。

電力ピークを伝えるトランシーバー

行動変化の表れ

時間帯別の工夫もある。作業が始まる9時には、これまで一斉に立ち上げていた空調やオーブン、包装機器の立ち上げをずらす。9時からはオーブンでの焼成が必要ないムース作りや焼成前の準備作業にあて、オーブンの稼働は10時からに。包装機器の使用は可能な限り午後にまとめることで、午前中はつけない。あわせて使用後のこまめなオフを徹底した。

昼の電力ピークは急速凍結機の稼働が原因だ。午前中にオーブンで焼成したものを昼12時から、約1時間(商品によっては1時間半)かけて冷やし、これが大きな電力負荷となっている。「商品ごとに急速冷凍に必要な時間が異なるためタイマーを使用して稼働時間を管理していますが、これまでは、タイマーが鳴っても他の作業が忙しいときなどは、そのまま冷やし続けることも多かった」と波田野氏。これを改め、現在は時間になると急速凍結機を止めて、すぐに通常の冷凍庫へ商品を移している。

急速凍結の時間管理を促す貼り紙

省エネの成果を強く実感

そのほかにも、昼休みの消灯の徹底や廊下の間引き点灯。作業が終わった部屋の空調・照明のこまめなオフなど、毎日の行動に変化があらわれた。また事務所では、夏場でも室温が25度になるまでは基本的に空調は使用しない。「電気の見える化による経費削減はもちろんですが、社内の意識統一ができたことがうれしい効果です」と波田野氏。現在の取り組みも現場のスタッフからの提案をもとにしているものが多い。

電気料金の削減だけでなく、見える化により使用量やデマンド値の変化も数字で見ることができるので、省エネの成果を強く実感することができると波田野氏。今後は事務所なども含め、LEDの導入も検討していく。

電気の見える化が社内の省エネ意識を向上させた

省エネの達人『企業編』でも放映されました!

テレビ番組 省エネの達人『企業編』で取り上げられました。
クリックで動画再生します。(4分00秒)

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取締役製造部長 波田野政之氏

企業概要

事業内容 冷凍食品の製造販売
従業員数 11名
所在地 埼玉県吉川市小松川707-1

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    運用改善

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