作業の平準化でデマンドピークダウン 生産量を増加させながら、省エネに成功しました[Case341]

宇都宮餃子 幸楽

栃木県宇都宮市

食品製造業

関東

従業員1~20名

スタッフの連携

スマートメーターエリア

四季共通の取り組み

工程管理

機器稼働の見直し

省エネの達人『企業編』

電力コンサルティング

栃木県宇都宮市に餃子専門店を構える株式会社こうらく。「みんながお家で、餃子を囲んで夕食を」という想いを込めて餃子を包む。1963年、現代表取締役 平塚康氏の母が創業した「幸楽」は、地元の小さな店から始まった。時代の流れに沿って、餃子は人の手から機械で製造されるようになったものの、じっくりと寝かせた皮、手間ひまかけた具、お客さまへの心は変わらない。2003年には店舗、工場を増設し、生産量20%増、店舗の売上は100%増となった。母からの想いと味を受け継ぎ、餃子激戦区の宇都宮でも有数の人気店に。生産量にともなう使用電力量の増加を抑えた省エネ活動について伺った。

見える化がもたらした省エネの成功ポイント

作業の平準化でデマンドピーク26%ダウン!

宇都宮市にある餃子の製造工場。毎日3万2000個の餃子を製造し、高い人気を得ている。省エネへの取り組みとして、まずは製造後に使用する冷凍庫の稼働方法と温度設定に着目した。さらに冷凍庫の霜取りの作業で多くの電力を使い、電力ピークを迎えていたことが判明。そこで霜取りの時間とほかの機器の稼働時間が重ならないよう調整し、電力ピーク約26%低減を実現した。

  • 専門職も悩む省エネ活動
  • ピークはヒーターの稼働
  • ひと手間くわえた温度設定
  • ユニークな省エネマン

導入効果

導入時期 2012年11月(取材時期 2015年11月)
契約電力 98kW(2012年)⇒ 73kW(2013年)
25.5%DOWN!
使用電力量 149,062kWh(2011年10月~2012年9月)
⇒143,350kWh(2012年10月~2013年9月)
3.8%DOWN!

専門職も悩む省エネ活動

「以前、電気工事の仕事をしていたので、電気回りについては知識がありました。高圧の電気料金の仕組みも把握していましたが...」。そう話し始めたのは、平塚氏。もとからムダが嫌いで省エネ意識は強かったが、電気料金低減にあたっては、何から始めてよいかわからなかったという。SMARTMETER ERIA(以下、ERIA)を導入したのは2012年11月。上から省エネを強制するスタイルではなく、現場に携わる従業員の意見を汲み取りたいという意向のもと、製造部の宮田氏を省エネリーダーに任命。使用電力量の「見える化」が指標となり、具体的な省エネ活動が始まった。

省エネリーダーを中心に従業員一丸となって取り組む省エネ

ピークはヒーターの稼働

工場は、製造・洗浄・包装の3部門から成る。急速冷凍庫の霜取り、洗浄機の高温水、包装フィルムで使用されるヒーターの稼働が重なるとデマンドがピークに達することがわかった。各部門の作業を見計らって稼働するよう工程を見直し。現在は午前中に包装を行い、夕方から洗浄を開始する工程をルーチン化し、無理に省エネしている意識はないという。急速冷凍庫2台は、24時間稼働している状態だったが、使用後は電源を落とすように変更。「完全に停止させると、-35℃まで冷やすのに相当な熱量がかかりませんか?」と質問したが、そこには既に宮田氏の対策がなされていた。

デマンドピーク低減のために機械の稼働をずらし、工程を見直した

ひと手間くわえた温度設定

これまで急速冷凍庫を再投入する際、目標温度まで一気に冷やしていた。しかし、まずは10℃で霜取りを行い、その後-35℃と2段階の温度設定を踏み、徐々に温度を下げることで消費電力を抑えられた。また、日本テクノの省エネサービスのひとつであるデマンド閲覧サービスも有効活用。月間グラフから、普段に比べ使用電力量が高い日を見付けた。その日の生産履歴を振り返ると、大量の商品を冷凍庫に詰めすぎていたことが判明。この経験から餃子を分散して保存し、冷凍庫を増設したりして負荷をかけないように注意した。限られた条件のなかでも工夫を重ねることで、省エネが実現できた。

急速冷凍庫は徐々に温度を下げ、消費電力を抑える

ユニークな省エネマン

不要となった厨房機器や家財道具など、再利用も積極的に行う平塚氏は、真の省エネマン。ユニークなイメージと日曜大工の技術が、省エネに活かされている。空調の室外機には、直射日光が当たらないよう屋根を設置。冷蔵庫の室外機が隣接されているため、空調の室外機から出る温かい空気を吸収しないよう、間にビニールカーテンも付けた。平塚氏は、将来の展望をこう話す。「もっと大きな工場にすることが私の夢です。単なる工場ではなく、食べて遊べる工場。省エネによって浮いた分で、地域のコミュニティの場として利用される店にしていきたいです」。省エネがお客さまへの想いを熱くする。

不用品の再利用やユニークなアイデアで省エネ

省エネの達人『企業編』でも放映されました!

テレビ番組 省エネの達人『企業編』で取り上げられました。
クリックで動画再生します。(4分00秒)

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代表取締役 平塚 康氏

企業概要

事業内容 餃子製造・販売
従業員数 18名
所在地 栃木県宇都宮市
URL https://www.kouraku.net/

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導入商品・サービス

  • 電気になじみのない方でも直感的にわかるよう、ニコちゃんの表情で使用状況をお知らせします。スマートクロックのコントロールパネルとして、電力使用の目標値の設定などさまざまな操作を行えます。

    運用改善

宇都宮営業所

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