
見える化がもたらした省エネの成功ポイント
子どもを一番に考えることが、自然な省エネにつながる
同園では、空調の立ち上げ時間をずらすことで電力ピークの分散を図っている。電力を多く使う夏・冬は開園の朝7時に乳児の保育室の空調を稼働して園児を受け入れ、その30分後に幼児の保育室の空調を稼働することをルール化している。SMARTMETER ERIAとSMART CLOCKが警告を発した際には園内放送を活用し、職員が空調を調整するが、あくまでも子どもの体調管理を一番に考え、無理のない省エネ活動を続けている。
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空調の立ち上げをずらして電力ピークを分散
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不要な照明を消す
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園児の負担を意識して空調温度を設定
導入効果
導入時期 | 2016年7月(取材時期 2023年12月) |
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契約電力 | 52kW(2016年)⇒ 53kW(2023年) 0.1%UP! 【契約電力の上昇理由】園児数の増加 |
使用電力量 | 89,377kWh(2015年7月~2016年6月) ⇒ 86,712kWh(2022年7月~2023年6月) 2.9%DOWN! |
朝の空調立ち上げは必ず分散
あやの台保育園・幼稚園は幼保連携型認定こども園の先駆けとして2005年に開園。現在は園児197名を50名の職員が見守る。電力を比較的使う夏・冬は開園時間の7時より、乳児の保育室の空調を稼働してここで園児を受け入れ、その30分後に幼児の保育室という具合に立ち上げ時間をずらすことで電力ピークの分散を図っている。園長の大谷紀久子氏は「長年省エネ活動に取り組むなかで職員にはムダな電気を使わないという意識が定着しています」と話す。
トイレ、廊下、不在の保育室の消灯を徹底
大谷氏の言葉の通り、廊下は外光が入る昼間は消灯、トイレも2列ある照明のうち1列を消す、人がいない保育室は必ず消灯するといったことが職員により徹底されている。また、同園では外部講師による英語や体操などの課外授業も提供しているが、利用後は職員自らが空調の停止と消灯を確認している。同園の電力ピークは気温変化の大きい夏・冬だ。1階の事務室内のSMARTMETER ERIAと廊下のSMART CLOCKが警告を発した際は園内放送を活用し、職員が空調の設定温度の確認や一時的に電源を切るといった対策を行う。コロナ禍でも基本の活動を徹底した結果、園児数は増えているものの契約電力および使用電力量ともに大きな変化もなく今日まで運営できている。

あくまでも子どもの体調管理が重要
同園の空調は外気温との温度差を5度以内に保つのがルールだ。「乳幼児は体温調整が難しいため、冷やしすぎても温めすぎても、戸外に出た際に影響を受け、場合によって体調を崩してしまいます。子どもの変化を見極めて空調稼働を調整してきたことが結果的に無理のない省エネにつながったと思っています」。子どもたちを守ることが自然と使用電力量の低減につながる。同園はそんな理想を実現している。
Comment
当園は2018年に国連教育科学文化機関(UNESCO)の理念に沿って活動するユネスコスクールに認定されました。限りある資源の大切さが子ども達にも伝わるよう、省エネのほか食育、情操教育などに取り組んでいます。豊かな地球環境を次世代に引き継げるよう、これからもさまざまな取り組みを進めます。
企業概要
事業内容 | 幼保連携型認定こども園 |
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従業員数 | 54名(2023年12月現在) |
所在地 | 和歌山県橋本市 |
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導入商品・サービス
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SMARTMETER ERIA(スマートメーターエリア)
電気になじみのない方でも直感的にわかるよう、ニコちゃんの表情で使用状況をお知らせします。スマートクロックのコントロールパネルとして、電力使用の目標値の設定などさまざまな操作を行えます。
運用改善
堺営業所
パワフルネットワークでお客さまの省エネ・省コスト化を強力バックアップ!
こちらのお客さまは当営業所が担当しています。
大阪府堺市堺区南花田口町2-3-20 三共堺東ビル7階

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