学生への思いと省エネ活動の両立[Case296]

学校法人北海道武蔵女子学園 北海道武蔵女子短期大学

北海道札幌市

教育・スクール事業

北海道

従業員21~50名

スタッフの連携

スマートクロック

スマートメーターエリア

冬の取り組み

照明関連

省エネの達人『企業編』

空調管理

電力コンサルティング

北海道札幌市にある北海道武蔵女子短期大学には、教養学科(図書館司書課程・ビジネス教養課程付設)、英文学科、経済学科の3学科がある。すぐれた知性、清純な気品、実践への意欲という「知、情、意」を兼ね備えた教養豊かな現代女性の養成を教育理念として、約800名の学生が学ぶ。学生の就職先には大手企業が並び、就職率も高い。校舎は1号館から5号館まであり、その他に図書館や体育館がある。広い施設の省エネ活動を切り盛りする総務課の佐藤大輔氏にお話を伺った。

見える化がもたらした省エネ成功のポイント

学生の立場に立ち、手間を惜しまず工夫する

冬休み明けの授業を再開するタイミングで一斉に暖房を入れるため、電力ピークを迎えていた。これを分散させるために職員が3日前から2~3時間の暖機運転を行うことで、初日の電力ピークの抑制に成功した。ほかにも食堂の空調立ち上げを分散する、2つの大講義室で授業が行われている際は他の教室を巡回し、不要な空調・照明を消すなど、スタッフらが手間を惜しまずにチェックを行っている。

導入効果

契約電力 322kW(2013年)⇒277kW(2015年)
-45kWDOWN
使用電力量 66万9735kWh(2012年4月~2013年3月)
⇒64万8494kWh(2014年4月~2015年3月)
-2万1241kWh (3.1%) DOWN
導入時期 2013年4月
営業時間 7:00~20:00(休業日:日・祝)

日本テクノとの出会い

校内の電気設備工事会社からの紹介で日本テクノを知ったが、当初は「そんなに良い話があるわけないと半信半疑でした」と佐藤氏。しかしながらよくよく話を聞くと、わずかな手間や取り組みで電気代の値上げ分をほぼカバーできる削減効果が見込めることがわかり、「取り組みに動くタイミングを教えてくれる時計(SMART CLOCK)が面白い」と導入に踏み切った。設置されると教員や学生までもが「この時計は何ですか」と事務室を覗き込んで聞いてくる。「電気の使い過ぎを教えてくれる時計です」と答えると興味津々で、しばらく眺めていく。多くの方に興味を持ってもらうことはできたが、佐藤氏にとっては、削減実績を出していくことが重要だった。

デマンドピークを乗り切る

佐藤氏の席の右斜め前の壁にSMART CLOCKを、左脇にあるストレージにSMARTMETER ERIA(以下ERIA)を設置している。なんといっても冬のデマンド対策が一番である。大講義室が2つあり、その2つが同時に使われるときの電気使用量は大きい。空調が各6基あり、授業や食堂の営業時間と重なると警報が鳴る。空調の集中管理盤で授業の無い教室や事務局の空調を消し、不要な照明が点いていないか確認しながら校内をまわる。この徹底でピーク対策をとっていた。そして最大のピークである正月休み明けの初日。校舎内が完全に冷え切っているため、空調を一斉に立ち上げる初日に最大のピークが発生する。導入して最初の年は、優先順位を決めて立ち上げ、警報がなると消して、また点けることを繰り返した。2年目からは休みが明ける2、3日前からボイラー管理者に依頼して数時間ずつ空調を入れて、少しでも校舎を暖めてもらい、初日を迎えるようにしている。こうした取り組みからデマンドピークの大幅な削減実績を出すことができた。

学生の快適性と省エネ活動の両立

人気の食堂は、3号館最上階の5階にある。300名以上の席が用意された大きな空間で、窓からの景色もよく、リーズナブルな料金設定と栄養バランスを考慮したメニューが提供されている。空間が広いことで空調管理が非常に難しいが、寒いと学生も美味しい食事を落ち着いて食べることができない。また、一斉につけると一気にデマンドがあがるので、教室や廊下の空調を消すことになる。「学生には、しっかりと勉強ができ、ゆっくりと食事ができる空間を提供したい」との思いから、食堂の空調立ち上げを時間差で行うことにした。「手間はかかりますが、学生の快適性と省エネ活動を両立させるためには、多少の苦労は必要です」と笑顔で話す。

意識改革と環境教育

校内にポスターがいくつか掲示してある。学生向け、教員向け、非常勤講師向けまで用意されている。「節電へのご協力のお願い」には、『使用していない教室等の消灯』と明記し、教員向けには、授業中の温度設定などもお願いしている。しかし、広い校舎内では教室や受けている学生によっても体感温度は異なり、厳密に設定温度を守るかどうかはそれぞれの判断に任せざるをえないのが実状だ。その結果、「他の教室は設定温度が高いのに、私だけ守っても意味がないね」という声が出てしまうのも事実である。守っていない方に対しても、学生のためを考えてのことなので強くは言いにくい。快適さと省エネのバランスの取り方が課題である。佐藤氏は、省エネ活動とエネルギーマネジメントを組み合わせた環境教育は出来ないだろうかと考えている。ますます深刻化する地球温暖化現象による異常気象は年々大きな被害を出している。その一助として、学生、教員、職員という垣根を越えて学校を運営する全員が省エネ活動に取り組んでいくことが理想の姿だ。

取材日:2015年3月

省エネの達人『企業編』で放映されました!

テレビ番組 省エネの達人『企業編』で取り上げられました。
クリックで動画再生します。(4分00秒)

企業概要

事業内容 短期大学
従業員数 48名(専任教職員数)
所在地 北海道札幌市
URL http://www.musashi-jc.ac.jp/

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  • 電気になじみのない方でも直感的にわかるよう、ニコちゃんの表情で使用状況をお知らせします。スマートクロックのコントロールパネルとして、電力使用の目標値の設定などさまざまな操作を行えます。

    運用改善

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