お客さま満足を損なわないカギは“空調の運用にあり”[Case401]

森エイトは埼玉・千葉で計3ホテルを経営しており、そのすべてにSMART CLOCKとSMARTMETER ERIAを導入している。中でも使用電力・契約電力削減で成果が大きかったホテルサンオーク南越谷について伺った。
「越谷レイクタウンや埼玉スタジアムなどを訪れる国内外のお客さまが増え、62室ある客室は稼働率が毎年上昇しています。電気を"見える化"し、人の努力で使用量を減らそうと考え、導入しました」（マネージャー 妹尾 皓介氏）。
早速日本テクノの営業担当とデマンド閲覧サービスの「1日の使用電力量グラフ」を見ながら、具体策を練った。

データによればチェックアウト後に使用電力量が増えていき、その後チェックインでピークを迎えていた。
「チェックアウト後の客室清掃で空調をフル稼働していたのが原因です。廊下の空調のみをオンにし、作業中は部屋の窓を開けて空気が流れるようにし、使用量を抑えていきました。チェックイン時の対策としては、団体予約の際、使用する部屋の空調を順次オンにします。お客さまの満足度は決して損なわず、裏方である私たちにできることをルール化し、実行しています」

同ホテル1階の和食レストラン「美都炉」は地元住民にも人気で、ランチ・ディナーを問わず賑わう。使用電力量対策はレストランの混雑状況も考慮する必要がある。
「朝と午後の仕込みの時間は、全体の使用量の変化をSMART CLOCKで確認しつつ、1階ロビーと廊下の空調で調整します。営業が始まり、すべての対策を打っても目標値を超えそうな場合のみ、お店の空調を少しの間だけ落とします。目標値は多少厳しく設定し、あとは時計の色が変わる度に私が各所の空調をこまめに調整して回るようにしています」