広い園内もインカムで情報共有しています[Case256]

市原ぞうの国

千葉県市原市

生活関連・サービス業

関東

従業員21~50名

照明関連

スタッフの連携

スマートクロック

スマートメーターエリア

夏の取り組み

省エネの達人『企業編』

空調管理

設備改善

電力コンサルティング

千葉県市原市にある「市原ぞうの国」はぞうやチンパンジー、カピバラなど約100種類の動物が集まる人気の動物園。映画「星になった少年」の舞台としても知られ、隣接する「サユリワールド」とともに、動物と触れ合いながらの餌付け体験も楽しむことができる。SMARTMETER ERIA(以下、ERIA)とSMART CLOCKを使ったデマンド対策や、アウトドア型の施設ならではの省エネの工夫を、園長の坂本小百合氏に伺った。

見える化がもたらした省エネの成功ポイント

お客さまの動線を共有して省エネ!快適性との両立

ゾウの飼育施設に電気ヒーターを導入した後も電気使用量はほぼ変わらなかった。スタッフはお客さまの動きをインカムで情報共有し、必要な照明だけを点け、電気のムダを省いている。また、寒い地域に生息する動物の部屋には空調が必須だが、天井や壁に断熱材を入れて冷房効率を上げ、省エネにつなげた。お客さまが快適に過ごせるよう配慮しながら省エネの取り組みを続けている。

  • インカムによる情報共有
  • 厨房のデマンドピーク対策
  • 設備改善による効果
  • 気遣いが省エネにつながる

導入効果

導入時期 2006年12月(取材時期 2014年3月)
契約電力 75kW(2012年)⇒ 68kW(2013年)
9.6%DOWN!

インカムによる情報共有

「市原ぞうの国」では、3.5ヘクタールの広い敷地に点在するスタッフがインカムを使って情報共有を図っている。開園時間になると、駐車場のスタッフからお客さまの来園情報が伝えられ、受付やレストラン、お土産ショップなど各所で、ぎりぎりまで消していた照明が点灯される。
動物園では天気や気温によって来場者数が大きく変化する。設備管理や動物のえさ代などのコストは変えられない状況のなかで「電気代をどうしたら抑えることができるか、ずっと悩みの種でした」と話すのは園長の坂本小百合氏。しかし一方で、省エネを考えるうえでも、第一優先となるのは動物のための冷暖房管理。寒さに弱いぞうやワニは冬の暖房が、暑さに弱いレッサーパンダには夏の冷房が不可欠だ。坂本氏はインカムを使って温度管理の参考になる天気などの情報をスタッフに伝え、少しでもムダのない電気の使い方を呼びかけてきた。

厨房などでデマンドピーク対策

デマンドピークは週末の昼頃、来園者がレストランを利用する時間帯だ。厨房の調理器具や保温ショーケースを使用すると電力負荷が高くなる。事務所にあるSMART CLOCKの色が変化すると、インカムを使ってその状況が現場スタッフに伝えられる。現場では保温ショーケースや炊飯ジャーの保温電源を一時的に切り、ポットも2台のうち1台のみを使用するなど、接客に無理のない範囲で対応してきた。またピーク時以外にも、3台ある大型冷凍庫は、在庫が少なくなると1台の電源を切るなど、日ごろからの工夫も重ねている。
レストランの客席や、おみやげショップでもお客さまの動きに合わせて照明をオンオフ。たとえば、広場に多くのお客さまが集まる「ぞうさんショー」の時間帯には照明を必要最小限に抑え、来場者の少ない雨の日には、園内に4カ所あるお土産ショップのうち1~2カ所を閉店にして、開いているショップへお客さまを誘導する。

設備改善による省エネ効果

設備の面でもさまざまな工夫がみられる。レッサーパンダの小屋では、夏場は冷房にくわえ、ヨシズや遮光ネットが活躍している。ワニや南国の鳥がいる小屋では冬場の対策として、これまで使用していた空調から消費電力の少ない小型ヒーターへ入れ替え。柵などを作って動物がいても安全に使用できる環境を整えた。またぞう小屋では新たに誕生した子ぞうのために、広い飼育スペースが必要だった。そこで壁の一部に断熱材を入れ、これまで広いスペースを占領していた薪ストーブに替えて、幅をとらない電気ストーブを導入した。「使用電力量は多少増加しましたが、デマンド対策やそのほかの省エネ活動の効果もあり、電気代は電気ストーブ導入前とほとんど変わらない金額で抑えることができました」と坂本氏は話す。
また同園に隣接する「サユリワールド」では太陽光を充電して点灯するタイプの外灯を大量に導入し、園内のあらゆる場所に設置。天気のよい日には、昼間に充電した明かりだけで夜間営業中のほとんどの照明をまかなうことができる。

気遣いが省エネにつながる

2013年11月、同園ではぞう小屋の屋根を利用して、太陽光パネルを設置した。「発電分はすべて売電の予定ですが、今年の夏にはパネルによる遮熱効果も期待しています」。
坂本氏は「冬場はコートを着て来場されるお客さまに合わせた空調管理を心がけること。寒い日には、自分たちがジャンパーを着るタイミングで動物たちの小屋にも毛布を用意してあげること。お客さまや動物たちへの一つひとつの気遣いが省エネにつながっていく」と話す。こうした思いは朝礼などの機会に繰り返しスタッフへも伝えているという。同園にはタイ人のスタッフも15名が常駐している。言葉や文化の違うスタッフが働く環境のなかで省エネ意識を共有していくことに難しさを感じつつも、「日々努力ですね」と話す坂本氏。今後も継続した省エネ活動の啓発を続けていく。

取材日:2014年3月

省エネの達人『企業編』でも放映されました!

テレビ番組 省エネの達人『企業編』で取り上げられました。
クリックで動画を再生します。(4分00秒)

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園長 坂本小百合氏

企業概要

事業内容 動物園
従業員数 40名
所在地 千葉県市原市
URL https://zounokuni.com/

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導入商品・サービス

  • LEDベゼルと音声で省エネ行動のタイミングをお知らせします。オフィスや学校、工場、店舗などさまざまな場面で活用されています。

    運用改善

  • 電気になじみのない方でも直感的にわかるよう、ニコちゃんの表情で使用状況をお知らせします。スマートクロックのコントロールパネルとして、電力使用の目標値の設定などさまざまな操作を行えます。

    運用改善

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