快適な環境をめざして空調をコントロール[Case362]

オークランド観光開発株式会社 健康ゆ空間 磐田ななつぼし

静岡県磐田市

生活関連・サービス業

中部

従業員51~100名

スタッフの連携

スマートクロック

スマートメーターエリア

夏の取り組み

機器稼働の見直し

省エネの達人『企業編』

空調管理

設備改善

電力コンサルティング

静岡県磐田市にある日帰り温浴施設「健康ゆ空間 磐田ななつぼし」。店舗を運営するオークランド観光開発株式会社は、高濃度炭酸泉が健康に大きく貢献すると考え、世界で初めて温浴施設に人工高濃度炭酸泉を導入した。人々の健康・元気・笑顔を願い、癒しとくつろぎを提供している。営業は朝6時~深夜2時と長く、常にお客さまが入浴できる状態を保たなければならない。省エネと逆行する状況のなか、活動開始からわずか1年足らずで使用電力量7%以上の低減に成功した。マネージャーの小杉洋史氏にSMARTMETER ERIA(以下、ERIA)とSMART CLOCKを活用した取り組みについて話を伺った。

見える化がもたらした省エネの成功ポイント

空調へのさまざまなアプローチで省エネ

同施設では来客が集中する朝と夕方に空調とドライヤーの稼働が重なり、電力ピークを迎えていた。そこで、全スタッフがインカムを通して館内状況を確認、お客さまの様子や体感温度を報告し、空調を調整した。またその際には設定温度の変更や調整する場所の順番などを意識して行った。さらに、下にたまった冷気を扇風機で循環したり、室外機に遮熱ネットを取り付けるなど、効率的な使用に取り組んだ。

  • デマンドの数値化が魅力
  • お客さまに配慮した省エネ
  • 上手な空調との付き合い方
  • お客さまが教えてくれる限界値

導入効果

導入時期 2015年7月(取材時期 2016年5月)
契約電力 205kW(2015年)⇒ 188kW(2016年)
8.2%DOWN!
使用電力量 833,798kWh(2014年9月~2015年4月)
⇒ 769,065kWh(2015年9月~2016年4月)
7.7%DOWN!

デマンドの数値化が魅力

健康ゆ空間 磐田ななつぼしが、日本テクノと契約したのは2015年7月。省エネへの対策は、新しい空調の導入など主に設備改善に頼ってきたが、それ以上の取り組みに発展させるのは難しいと感じていた。グループ店が先行してERIAを導入していたこともあり、デマンド制について理解していた小杉氏。「電気のムダ遣いを見直すには、デマンドピークを数値化できるERIAが必要でした」。まずは、日本テクノが提供するデマンド閲覧サービスから2週間分の電力データを抽出し、電気の使用傾向について把握することから始めた。すると、1日に2回訪れる混雑の波にあわせて、デマンド値が上昇することが判明。朝風呂を目的としたお客さまが来店する6~9時、次が17~21時の時間帯だった。

デマンドコントロールのカギは朝風呂の時間帯

お客さまに配慮した省エネ

デマンドピークの原因は、お客さま増加による空調の稼働と、ドライヤーの利用が重なること。小杉氏はテナントのスタッフにも声をかけ、電気料金の仕組みやピーク時の対策について情報共有の場を設けた。現場の意見を取り入れ、アラームが鳴った際には、ロビー、女湯、男湯、テナントの順に空調を調整することが決まった。「湯上りは暑く、さらに男湯は西日が差す場所に位置するため、優先的に空調を稼働。テナントはマッサージ店が入っていますが、施術中は身体が火照ること、また単価に見合うサービスを受けてもらいたいという想いから、こうした順番にしました」とその理由を話す。しかし、これはあくまでも基本のルール。スタッフはインカムを通して、各持ち場の状況を確認しながら臨機応変に空調を調整している。

ピーク時の対策はインカムによる情報共有

上手な空調との付き合い方

「以前はアラームが鳴る度に、スタッフから対応について聞かれていましたが、最近ではSMART CLOCKが黄色に変化した段階から、早々と店内の状況を確認するようになりました。時計にスタッフが管理されているようです」と省エネ意識の浸透も実感している。また、空調と併用して10台の扇風機を使用。「温かい空気は上部に溜まりやすく、空調は吸い込み口の温度を感知するため、扇風機を天井に向け空気を循環させ、空調の負荷を軽減させています」。室外機は園芸ネットで囲み、日よけ対策も行っている。店舗一角にあるゲームコーナーでは、これまでゲーム機の操作口を開け、1つひとつ電源を落としていた。この作業に10分ほど要していたが、電源の入切をパネルで一括管理できるよう配線を組み直し、作業時間の短縮につなげた。

空調と併用して空気を循環させる扇風機

お客さまが教えてくれる限界値

ERIAを導入して1年目、お客さまから暑いという声があがったという。「お客さまからのそうしたご意見を真摯に受け止め、限界値と適正なデマンド管理に生かしています」。お客さまに迷惑をかけては本末転倒だと承知する小杉氏だが、これも最適な環境づくりのプロセスの一環だと考えている。現在のデマンド設定値は188kWだが、お客さまの様子次第で3kW程度の上昇を検討しているという。「楽をしていては結果は出ない。スタッフは汗をかき真剣に取り組むことで、初めて省エネが成功します。当社がめざすのは、日本一ムダがない店舗運営。ランニングコストがかかり利幅が薄い業界ではありますが、ムダなものを見直すことで、コストを最小限に抑え、料金を少しでも安く提供し、お客さまの健康に貢献できたらと思います」と結んだ。

省エネの達人『企業編』でも放映されました!

テレビ番組 省エネの達人『企業編』で取り上げられました。
クリックで動画を再生します。(4分00秒)

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マネージャー 小杉洋史氏

企業概要

事業内容 温浴施設
従業員数 65名
所在地 静岡県磐田市
URL http://iwata-nanatsuboshi.com/

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導入商品・サービス

  • LEDベゼルと音声で省エネ行動のタイミングをお知らせします。オフィスや学校、工場、店舗などさまざまな場面で活用されています。

    運用改善

  • 電気になじみのない方でも直感的にわかるよう、ニコちゃんの表情で使用状況をお知らせします。スマートクロックのコントロールパネルとして、電力使用の目標値の設定などさまざまな操作を行えます。

    運用改善

浜松第一営業所/浜松第二営業所

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