必要性を精査して省エネ、試行錯誤が強みになる[Case365]

大越精密株式会社

東京都青梅市

製造業

関東

従業員1~20名

スタッフの連携

機器稼働の見直し

照明関連

省エネの達人『企業編』

空調管理

設備改善

東京都青梅市にある大越精密株式会社は、1951年の創業より60年以上続く金属加工メーカー。金型設計・製作、プレス加工、試作、治具製作、めがねレンズ加工など幅広く対応しているため、複雑な形状加工の依頼にも応えることができる。また、一貫生産により低コスト、短納期を実現。「よい品を早く」を基本方針に、お客さまに安心ですぐれた「誠意品」を届けている。同社は事務所を含む本社第一工場と第二工場に分かれており、省エネ意識を統一させる難しさがある。建物のつくりや設備によって工夫した省エネ活動について、二代目社長の大越謙一氏に伺った。

見える化がもたらした省エネの成功ポイント

空気を上手にコントロールして省エネ

同社の第一工場では金型を加工するマシニング機器、第二工場では10台のプレス機が稼働し、それぞれにコンプレッサーが設置されている。以前は加工機が止まってもコンプレッサーが常に稼働していたが、これを見直し。また遮光シートの活用や、倉庫と作業スペースをカーテンで間仕切りし、倉庫側からの熱を遮断するなどの取り組みで、空調を抑えることができた。その後も設備改善と運用改善による省エネ活動が続いている。

  • 省エネを見守るERIA
  • 徐々に進める設備改善
  • 手作りした省エネグッズ
  • 試行錯誤した経験が生きる

導入効果

導入時期 2007年2月(取材時期 2015年9月)
第一工場 契約電力 53kW(2011年)→39kW(2016年)
26.4%DOWN!
使用電力量 79,892kWh(2010年8月~2011年7月)
⇒ 61,986kWh(2015年8月~2016年7月)
22.4%DOWN!
第二工場 契約電力 59kW(2011年)→42kW(2016年)
28.8%DOWN!
使用電力量 85,147kWh(2010年8月~2011年7月)
⇒ 79,958kWh(2013年3月~2014年2月)
6.0%DOWN!

省エネを見守るERIA

日本テクノと24時間監視サービスの契約が始まったのは2007年。今に比べまだ世の中では、省エネは意識されていなかった。翌年2008年、リーマンショックの影響から生産量が減少の一途を辿った。「社内で絞れるところを絞れば、低価格で製品を提供できると思い、省エネを強く意識し始めました」と大越氏は当時を振り返る。以前は、各部署を回って電気の使い方を注意していたが、従業員の省エネ意識は一向に定着しなかった。「本社第一工場から第二工場までは50mほど離れているため、私が付きっ切りになることはできません。SMARTMETER ERIAとSMART CLOCKが、私に代わってそれぞれの現場を監視してくれる役目となってくれるだろうと、2012年の契約更新時に導入を決めました」。

徐々に進める設備改善

2012年より照明と空調設備の入れ替えに着手した。当時はLED照明の価格が高く、試算した結果まずはインバーター式の蛍光灯を導入。一方、工場ではコンプレッサーの使い方を見直した。これまで大型コンプレッサーを使用しており、実際に必要とする量に対してオーバースペックだったため、適切な容量に変更。また、機械へ連続的に空気を送り出している状態から空気を貯蔵するタンクを増設したことで、必要に応じた効率のよいエア供給ができるようになった。2015年にはLED照明を導入し、省エネはもちろんのこと照度の高さも実感できた。第一工場2階は接客や休憩スペースとして利用しているが、各部屋は使用する箇所のみ点灯できるよう電源回路を組み替え、照明の間引きも行うことで、よりムダの少ない設計に改善させた。

手作りした省エネグッズ

第二工場2階には、倉庫と仕分けスペースがある。夏場は窓からの日差しによって室内に熱がこもるため、以前はブラインドを下ろし空調をつけっ放しにしていた。そんななか暑さを和らげる一助となったのがアルミ断熱材(アストロフォイル)だ。日差しの強い窓枠や入り口付近に断熱材を貼り付けると、夏は侵入熱量を大幅にカット、冬は放出熱量を軽減させる効果が得られ、電気使用量の削減に成功した。工場2階の窓には使用頻度の低い倉庫側に通常のロールカーテン、使用頻度の高い仕分けスペース側は遮熱用ロールカーテンとアルミ断熱材を二重に設置するなど独自の工夫も施した。さらに両スペースをビニールカーテンで仕切ることで、倉庫側からの熱の侵入を防いでいる。

試行錯誤した経験が生きる

大越氏は省エネを通して得た体験をこう話す。「新しい工場であれば、元から設備が充実したつくりとなっているでしょう。しかし、省エネ意識が低かった時代はスペックオーバーな設備、省エネを意識していない建物設計も多いはずです。古い設備や建物だからこそ運用や設備に改善点が見つかる。現状の必要性を精査し、改善を繰り返してきたことで、さまざまな知識を得られました」。日本テクノからのアドバイスや資料、デマンド閲覧サービスを活用したミーティングでは、従業員の一体感を感じられるようになったという。これを会社の強みとして、現場の業務にも生かしていく。

省エネの達人『企業編』でも放映されました!

テレビ番組 省エネの達人『企業編』で取り上げられました。
クリックで動画を再生します。(4分00秒)

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代表取締役 大越謙一氏

企業概要

事業内容 金属部品加工
従業員数 13名
所在地 東京都青梅市
URL http://www.ohkoshi-seimitsu.co.jp/

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導入商品・サービス

  • LEDベゼルと音声で省エネ行動のタイミングをお知らせします。オフィスや学校、工場、店舗などさまざまな場面で活用されています。

    運用改善

  • 電気になじみのない方でも直感的にわかるよう、ニコちゃんの表情で使用状況をお知らせします。スマートクロックのコントロールパネルとして、電力使用の目標値の設定などさまざまな操作を行えます。

    運用改善

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