品質も電力の使用改善も働く社員の意識が重要[Case402]

レグナテックはグッドデザイン賞はじめ大川住空間家具デザインコンペで内閣総理大臣賞を獲得するなど、その品質が高く評価されてきた家具メーカー。創業以来ショールームの開設・増設、最新設備の随時導入など順調に事業を拡大しており、使用電力量・契約電力は増加傾向にある。「品質の高い家具は、社員一人ひとりが技を磨き、完成度を追求することで生まれます。重要なのは作り手の"意識"であり、同じ作るでもよりムダのない方法があるはず。皆の意識をより高めるために電力の使用状況を10年前に"見える化"し、効率化を目的として電力の使用改善に取り組んでいます」（代表取締役社長 樺島雄大氏）

社員は各自で工作機械の使用電力量を調べ、使用量上位5種の機械に対し、電力ピーク分散のため時間をずらして使用している。ピークが近づくと場内放送で注意喚起し、使用量の多い機械を止めるルールもある。照明は配電盤で管理し、人のいるところのみ点けるよう徹底している。「デマンド閲覧サービスのグラフを朝礼などで随時公開しています。その際に金額換算して効果を伝えることで、コスト意識の向上にもつながりました」

木屑を飛ばすコンプレッサーと木屑を集める集塵機は、工程を問わず頻繁に使用する。しかしコンプレッサーはエア漏れが多く、2台をフル稼働している状況だった。「見える化」によりフル稼働のムダに気付いた社員は、配管をすべて交換することで、稼働を1台に減らした。また集塵機は工作機械の運転時に併用するため、機械不使用時には蓋をすることで集塵効率を上げた。同社は現在「整理・整頓・清潔・清掃・躾・スピード」の6S活動委員会を設置し、業務改善運動をさらに前進させている。