商品の変遷

当社がこれまで発売してきた商品
「主装置ES SYSTEM」「SMARTMETER ERIA」 「SMART CLOCK」「ECO-TENANT」について、
それぞれの開発背景と進化の軌跡を紹介する。

高圧受変電設備24時間監視機器
主装置ES SYSTEM

開発背景

「月に1度の高圧受変電設備の点検だけでは事故の予兆を的確に把握するのは難しいのではないか。設備利用者が本当に心配しているのは実は電気事故だ。停電や漏電などの突発的な事故に適切に対処できる機器が欲しい」というお客さまの声を聞いた当社の代表取締役社長・馬本英一は、高圧受変電設備を24時間・365日監視できる機器の開発に取り組んだ。日本テクノの設立は1995年。当時本社は神奈川県相模原市にあった。そこで馬本は当時加入していた相模原市の商工会議所・工業部会にあった「青年工業経営研究会」のメンバーと相談しながら、監視装置の開発を進めた。1996年にはESシステムの1号機が完成し、販売を開始した(登録商標:第4574438号)。

主要な機能

漏電監視・トランス温度監視・停電監視

1996

開発・販売開始

VersionES01

ES01
1999

VersionES02

ES02

漏電検出性能向上を実現。トランス温度監視装置を赤基調に変更し、停電監視装置のモデムの性能向上により管理台数の増加が実現した。

2000

VersionES03

ES03

停電監視のモデムの信頼性向上。

VersionES04

ES04

装置全体の小型化・軽量化に成功。アナログモデム通信機能に加え、PHS通信機能も選択可能に。

2001

VersionES05

ES05

PHSの操作性向上および監視回路数の増加が図れた。この改良により、変圧器の複数回路に対しすべて24時間監視できるようになり、経済産業省の定めた保安点検隔月化に必要な絶縁監視装置の基準を満たすこととなった。その結果、一定条件を満たす高圧受変電設備における保安点検の隔月化が実現した。

2002

VersionES06Ⅰ〜Ⅳ

「ESシステムDNA」に改称

ES06 パトランプ

当時、高圧受電の基本料金が、固定料金制からデマンド(最大需要電力)による実量制へと切り替わり始めていた。そこでお客さまのデマンドのピークを抑え、電気料金低減に貢献するため、デマンド監視機能を搭載。当時はデマンドピークが近づくとパトランプが回り、さらに指定した連絡先に自動音声による通報を行うことで、デマンド値オーバーに対して注意を喚起した。
スペースを改良し大型バッテリーの搭載を実現した。さらに製造ラインなどで品質低下を引き起こす瞬時電圧低下の検知機能を追加した。

2008

VersionES06Ⅴ〜Ⅷ

SMARTMETER ERIA接続ユニット搭載。ERIAの人感センサーと連動し不審者の侵入などを検知した際、お客さまの指定連絡先へ自動音声通報を行うようにした。また1日48コマ・30分単位の使用電力量の目標設定を可能にした。

2011

VersionES08~09

プログラムROMの容量と電源容量を増やし、携帯電話の3G回線への対応を図った。また、2011年発売のSMART CLOCKへの接続ユニット搭載。

2012

VersionES10

不揮発フラッシュメモリを採用。ファームウエアの遠隔アップデートを実現した。

2014

VersionES02

「主装置ES SYSTEM」に改称

環境指向型多機能モニター付デマンド警報器
SMARTMETER ERIA

開発背景

使用電力量やデマンドなどをリアルタイムに表示できるSMARTMETER ERIA。これまではデマンドピークに近づくと、パトランプが回転し、注意喚起していたが、お客さまからは普段から使用量の増減が把握できるメーターがあるとよいという意見があった。そこで、パトランプに代わってニコちゃんの表情や色、さらに警報音などで電気の使用状況を知らせる本品が誕生した。当社独自のわかりやすい電気の「見える化」ツールとして、現在に至っている(登録商標:第5276969号)。

主要な機能

デマンドの管理・使用電力量の管理・デマンド警報・室温警報・
電気料金の確認・CO2排出量の確認・防犯機能

2008

開発・販売開始

Version1~2

スマートメーターエリア1~2
2010

Version3

省エネ診断機能を追加。また盤面右に1分ごとに使用電力量を表示する「省エネバー」を設置した。

2012

Version4~6

スマートメーターエリア4~6

フルカラータッチパネル液晶を採用し、操作性の向上を図った。また、上手な電気の使い方(48コマ設定)「みんなで省エネモード」「きのうより今日モード」を追加。なお、バージョン5からはSMART CLOCKの管理機能を搭載している。

2013

Version7A

スマートメーターエリア7A

7インチタッチパネル液晶を採用。省エネバーを画面に組み込み現在・予測・瞬時の3種類のデマンド情報を表示。

2014

Version7B・C

スマートメーターエリア7B・C

カメラを実装し、防犯モードによる画像記録が可能となった。音声による操作ガイダンス、警報音声チャイム音が全18種類から選べるようになった。イルミネーションフレームに対応。

2016

Version7D・E

時計モードの採用。任意の時間で実績を比較・管理できるDO-CHECK機能および電力の市場単価(約定価格)表示機能を搭載。

2018

Version7F・G

スマートメーターエリア7F・G

「セイサンセイモード」搭載。

2019

Version7H・I

上手な電気の使い方48コマ設定値、デマンド設定値の従来機能に、電話音声通報値の設定機能を追加。

2020

Version7J・K

最大128人の誕生日をメモリーし、誕生日に当社イメージキャラクター・河村隆一さんが歌う『HappyBirthday to You』が流れる(アカペラ、ピアノ・ギター伴奏付きの3バージョンあり)。そのほか、年間カレンダー機能の搭載、電力の市場単価(約定価格)の高い時間や低い時間の告知機能などを追加。

光と音で電力使用状況を伝える時計
SMART CLOCK

開発背景

刻々と変化する電力の使用状況を、文字盤の周囲に配した高輝度LEDベゼルで知らせる時計SMART CLOCK誕生のきっかけは、SMARTMETER ERIAに設置された「省エネバー」である。30分の使用電力量でデマンド値が決まるため、省エネバーは1分ごとにどのくらい電力を使用しているかを示していた。この省エネバーを大きくし、さらに皆が見る時計の周りに配置することで、多くのスタッフに電力の使用状況を伝えられるようになった。また、本製品は単なるピークカットを目指すのではなく、トータルの使用電力量の削減に取り組んでいただく意図もある。そのために分針とLED表示を連動させ、電力の使用状況をわかりやすく視覚化した。「今、どのくらい電気を使っているか」「このまま電気を使い続けるとデマンド目標設定値をオーバーする」といったさまざまな「電気の見える化」を実現した(意匠登録:第1411138号)。

2011

開発・販売開始

VersionEC1110〜EC1130

EC1110〜EC1130
2014

VersionEC1140〜1151

EC1140〜1151

温度・湿度表示機能を搭載。

2017

VersionEC1211

EC1211

有機EL(液晶パネル)表示機能を搭載。設定した時間にさまざまな音声を鳴動させることが可能な音声メッセージ機能も搭載した。

2020

VersionEC1320

ERIA7J・Kの新機能にリンクさせた。

テナントビル向け電気料金自動検針システム
ECO-TENANT

サービスについて

一般的なテナントビルで高圧受変電設備から各テナントが電気を引き込み使用する場合、電力会社の請求に対しビルオーナーが費用を立て替えた後、部屋割りや延べ面積按分など、オーナーがそれぞれ独自のやり方で料金を算出し、請求するという方法が中心であった。しかしこの計算方法は時として不公平な場合があり、料金に関するトラブルが多かった。ECO-TENANTはそうした問題を解決するサービスである。
 本サービスでは、日本テクノが各テナントに子メーターを設置し、使用電力量などの情報を自動で収集していく。また、サービス導入後は電気料金の請求や未払い時の督促も日本テクノが行う。このため、テナントビルのオーナーや管理会社は、検針・請求・回収業務の負担を解消できる(登録商標:第5209650号)。

2007

開発・販売開始

2015
スマートメーター・他社製品
現在の子メーター
(スマートメーター・他社製品)

子メーターの通信方式をパルス方式に加え電文方式にも対応。現行のスマートメーターに。