25th Anniversary

四半世紀の
あゆみを携え、
次代をつくる

日本テクノは2020年4月4日、
設立25年を迎える。

高圧受変電設備時間監視装置「ESシステム」の開発・販売開始以来、
当社は「お客さまにどんな商品やサービスを提供すれば喜んで使っていただけるのか」を
愚直に探り、試行錯誤しながら、
商品やサービスとして形にすることで、
お客さまに支持・評価され、
成長を続けてきた。

ここで、電気エネルギーの川上から川下まで幅広く事業を展開するに至った
四半世紀を振り返る。
そのあゆみを携え次代をつくるための
糧としたい。

電気をまもる

当社のサービスは大きく「電気をつくる」「電気をまもる」「電気を賢くつかう」に分けられるが、1995年、日本テクノ株式会社を設立し、事業の原点となったのが、1996年に開発・販売開始した高圧受変電設備の時間監視装置「ESシステム」である。
本装置は月に1度の保安点検だけでは把握し切れない、停電や漏電といった突発事故の予兆を把握する。ESはエレクトリック・セキュリティの頭文字。電気の安全をサポートする装置として「停電」「漏電」「瞬時電圧低下」「温度異常」を監視する。
また、お客さまの設備を時間監視するための監視センターを設立、さらに日本電気保安サービス協会(現「日本テクノ協力会・日電協」)と提携し、同協会所属の技術者に保安点検業務を紹介する仕組みを採用することで、お客さまの電気を「まもる」体制が整った。

電気を賢くつかう

2002年には高圧電気を受電する企業の料金体系が変わり、1年で最も電気を使用した分の使用量をもとに基本料金を決める「デマンド制度」が導入された。これは、デマンド値を常に監視し、上昇を抑えれば電気料金が改善できるようになったことを示す。
そこで当社はデマンド監視機能を追加した「ESシステムDNA」を開発。DNAはデイリー・ナチュラル・アクションの頭文字であり、省エネ意識が日々の自然な活動を生み、デマンド値が抑制できることを伝えているほか、ESシステムの遺伝子(DNA)を引き継ぐという2つの意味がある。

ビルの電気を公平に
「ECO-TENANT」

当社がテナントビル向けの自動検針システム「ECO-TENANT」サービスを始めたのは2007年。サービス開始の端緒はそもそもテナントビルの電気料金決定の経緯が不透明だった点にある。
一般的なテナントビルの電気料金計算は、電力会社の一括請求に対しビルオーナーが費用を立て替えた後、部屋割りや延べ面積按分など、オーナーがそれぞれ独自のやり方で料金を算出し、請求するという方法が中心であった。しかし、ビルの1階にコンビニエンスストアなどが入り、電気料金が急に上がった場合など、他のテナントが費用を分担するのは不公平である。こうした理由から料金請求に関するトラブルは多い。
「ECO-TENANT」は各テナントに自動検針が可能な子メーターを設置し、使用電力量と請求金額を明確にする。さらに当社が料金請求業務を代行するため、オーナーの事務作業などが減る。まさにテナント・オーナー双方にメリットのあるサービスであり、本サービスは現在も順調に利用者数を伸ばしている。

さらに賢くつかう

「ESシステムDNA」の発売当初はデマンド値が上がりそうになると、事業場に設置されたパトランプが点滅し、電力の使用を抑えるよう呼びかける仕組みであった。2008年「SMARTMETER ERIA」シリーズの第1号機を発売した。本商品はランプに代わりニコちゃんの表情と色、音声などで電気の使用状況を知らせる仕組みを採用。当社独自のわかりやすい電気の「見える化」機能として、現在に至っている。

「SMARTMETER ERIA」はデマンド目標設定値などが変更できるため、主に事務所に設置されることが多かった。そこで、もっと多くの従業員が目にし、省エネへの意識向上を図ってもらえるよう、2011年に開発・販売を開始したのが誰もが目にする時計に分ごとの電気の使用量を「見える化」した「SMART CLOCK」である。この時計の開発により、事業場で働く多くの人が電気の使い方を意識できる環境が整った。なお、「ESシステムDNA」はその後「ES SYSTEM」へと改称し、現在、電力に関する総合サービスを行う際の主装置「ES SYSTEM」と位置づけている。

電気をつくる

規制緩和の波は電力業界にも押し寄せた。2000年以降、電力小売り自由化が段階的に進むことが決まり、当社は2007年に電力小売り事業への参入を視野に入れ、経済産業省への特定規模電気事業者(PPS/新電力)の届出と日本卸電力取引所(JEPX)への会員登録を行った。

電力小売り事業を開始したのは2009年である。当社のお客さまを対象に、まずは東京電力管内から供給を開始した。
電気の安定供給へ向け、基盤強化を図るため2010年には発電事業を行う株式会社フェスコパワーステーション滋賀を取得。その後も電力供給先が順調に増えたため、当社は自社電源の充実に着手することとなる。11万kW級のLNG火力発電所「日本テクノ袖ケ浦グリーンパワー」は2012年に竣工し、営業運転を開始した。
2013年には、100%出資子会社日本テクノパワー株式会社による「いばらき太陽光発電所」を建設。その後2015年には、袖ケ浦に続くLNG火力発電所として「日本テクノ上越グリーンパワー」の営業運転を開始している。

なお、2018年には沖縄電力管内で電力供給を開始。これにより、旧一般電気事業者管轄の全国エリアすべてで電力を供給できる体制が整った。

お客さまのニーズに応える

順調に業容を拡大するなか、当社のお客さまであることにさらなる付加価値を感じていただけるよう、当社はお客さま同士でつながりを深める新サービスを模索していた。2016年、新サービス第1弾としてお客さまの商品を紹介するサイト「GIFT Companyプロジェクト」を開始。翌2017年にはGIFT Companyプロジェクトを発展させ、お客さまの商品を、当社が発行するGIFTポイント数に応じて、当社からの「ギフト」として交換できるサービス「GIFT street」を開始。本サイトには2020年1月時点で388社から出品されている712件のギフトを掲載している。

また、2019年よりお客さまとお客さまをつなぐGIFTサービスの新メニューとして、お客さま同士のビジネスマッチングを図る「GIFT map」サービスを開始。後継者問題で悩む経営者に対するM&A仲介をはじめ、新商品・サービスの開発を視野に入れた資本提携、ホールディングス化など、あらゆる可能性をお客さまとともに考えている。