呼びかけのキーワードは”エコタイム”です[Case366]

社会福祉法人鵜足津福祉会 特別養護老人ホーム マイルドハート高円寺

東京都杉並区

医療・福祉関連

関東

従業員101~300名

機器稼働の見直し

スマートクロック

スマートメーターエリア

照明関連

空調管理

電力コンサルティング

東京都杉並区にある「マイルドハート高円寺」は、特別養護老人ホームと障がい者支援施設の複合施設。一貫して入居者の暮らしやすい環境づくりに取り組みながら、地域住民への施設の貸し出しや、地域イベントへの参加など地域貢献にも注力。開設から7年、「支え合い、共に生きる」を基本理念に、スタッフ全員で施設をつくり上げてきた。電気の「見える化」をきっかけにした省エネの取り組みを施設長の鈴木員世氏に伺った。

見える化がもたらした省エネ成功のポイント

業務改善の原資に

同施設では、共有部分に300台以上の空調が設置されている。冬場にはすべての空調を一斉に稼働させていたことで年間の電気使用料金は約3800万円に。電気代を抑えるため、電力ピークが近づくタイミングで「エコタイム」を知らせる放送を流し、スタッフは空調や照明をオフにしていった。この取り組みで、年間約1000万円の電気使用料金の低減に成功。浮いたお金は入居者やスタッフの環境改善に有効活用した。

  • 試行錯誤を経て方針決定
  • 声掛けが大切
  • 見える化が意識を変える
  • 省エネの達人『企業編』でも放映されました!

導入効果

導入時期 2015年10月(取材時期 2016年4月)
契約電力 473kW(2015年1月)⇒477kW(2016年2月)
4%増
電気使用量 101万0208kWh(2014年11月~2015年4月)
⇒ 87万7238kWh(2015年11月~2016年4月)
13万2970kWh 13.16%減

年間の電気代は3000万円超

マイルドハート高円寺がSMARTMETER ERIA(以下、ERIA)とSMART CLOCK を導入したのは、2015年10月。施設長の鈴木員世氏は当時を振り返りこう話す。「わたしが施設長になったのが同年の4月。管理者としてあらためて数字を見るようになりましたが、まさか年間の電気代が3000万円を超える額だとは考えてもみませんでした」。想像以上の電気代に驚くとともに、何とかしなければという思い。そうしたタイミングで日本テクノから電気の「見える化」の提案があり、導入後のサポートにも魅力を感じたため、すぐに導入を決めた。
ERIA導入後に施設内で開いた勉強会では、日本テクノの担当者が30分単位で決まるデマンドの仕組みなどを丁寧に説明した。多くのスタッフが興味深く説明に聞き入ったという。

「見える化」に役立つSMART CLOCK

試行錯誤を経て方針決定

「ERIA導入当初は、警報が鳴ると事務所スタッフだけが全館を走り回っていたんです」と鈴木氏。しかしその方法では抜本的な対策とはならない。全スタッフが省エネ意識をもつことが大切だと考えた鈴木氏は、全員が電力ピークを共有できる方法を採った。

現在の同施設では、デマンドピーク時にERIAの警報が鳴ると、事務所スタッフがバックヤードの更衣室や廊下の照明を消し、同時に事務所から全館に館内放送が入る。「エコタイムです。スタッフのみなさんは環境整備に努めてください」。これが電力ピーク対策の合図となり、それぞれの持ち場で入居者に支障のない範囲で空調や照明が消されていく。
また一度は「デマンド値を下げることに必死で、照明を消しすぎた結果、館内が真っ暗になってしまいました」と鈴木氏。そうした経験から、「省エネは大切だけれど、入居者に無理のかからない、来館者に失礼のない範囲で取り組む」という方針に行き着いた。

適度な空調と照明で居心地のよい共用スペース

声掛けが大切

省エネ活動の基本は、デマンドの対策とともに「消し忘れ防止」と「消してもいい場所の共有」を徹底すること。入居者がリビングで食事をしているときや、受診などで外出するときは、介護スタッフが声をかけて個室の照明や空調を消す。さらに、館内を巡回する機会の多い専門職や事務所スタッフ、クリーンスタッフは、館内全体の温度の微調整を担う。これらのスタッフは介護スタッフと違い施設全体の状況を把握しており、電気のムダも俯瞰して把握できる。調整の際には、介護スタッフへ「1℃だけ下げますね。だめだったら戻してください」「ちょっと暑すぎるから調整しますね」などの声掛けを徹底した。業務の異なるスタッフが一緒になり省エネに取り組むためには、誤解や意見の食い違いがないよう声掛けを行うことが大切と鈴木氏は話す。

壁に貼られたスイッチ オン・オフのルール

見える化が意識を変える

クリーンスタッフによる清掃の仕方にも省エネ意識が見られる。掃除機は定期的にフィルタ清掃をすることで効率を高める。館内の床清掃は全体にモップをかけておおまかなゴミなどを集めてから掃除機をかける。洗濯室も作業する人のいない時はこまめに空調・照明を切る。
最後に鈴木氏は、年に1回のスタッフによる業務改善のアンケート結果を見せてくれた。以前は介護業務に関する回答が中心だったというが、「省エネ効果を周知してくれたことで、意識するようになった」「全員で取り組むことは省エネの知識も増えていいことだと思う」など、内容に変化が起きてきた。「結果が目に見えるかたちとして出たことが、みんなのやる気につながっていると実感できました」と笑顔の鈴木氏。今後も無理のない範囲で全員参加の省エネ活動が続いていく。

空調と照明をこまめに切っている洗濯室

省エネの達人『企業編』でも放映されました!

テレビ番組 省エネの達人『企業編』で取り上げられました。
クリックで動画再生します。(4分00秒)

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施設長
鈴木 員世氏

企業概要

事業内容 特別養護老人ホーム
従業員数 160 名
所在地 東京都杉並区
URL http://utazufukushikai.or.jp/koenji/

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  • LEDベゼルと音声で省エネ行動のタイミングをお知らせします。オフィスや学校、工場、店舗などさまざまな場面で活用されています。

    運用改善

  • 電気になじみのない方でも直感的にわかるよう、ニコちゃんの表情で使用状況をお知らせします。スマートクロックのコントロールパネルとして、電力使用の目標値の設定などさまざまな操作を行えます。

    運用改善

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